【学び】第14回教室『学び合い』フォーラムin静岡に参加して①
2018年8月4・5日(土・日)、第14回教室『学び合い』フォーラムin静岡に参加してきました。
事務局の方々、一緒にお話をさせていただいた方々、ありがとうございました。
たくさんの学びがあったので、振り返って自身の成長につなげたいと思います。
「これからの時代を切り拓く教師とは」
「これからの時代を切り拓く教師とは」という題目で、西川純先生のお話を聞きました。
ネット動画では、西川先生のお話を聞いたことはありましたが、初めて実際の場でお話を聞くことができました。
説得力のあるお話で、これからの時代に教師の求められるものについて、考えを深めることができました。
つながりをつくる。
これからの時代、①少子高齢化、②脱工業化が進行していきます。
①少子高齢化が進むと、
生産労働人口が減る。
↓
市場が縮小する。
↓
不景気になる。
↓
終身雇用が維持できなくなる。
↓
企業内教育が廃れる。
↓
即戦力が求められるようになる。
と、社会が変化していくことが予想されます。
これまで日本では成り立っていた、終身雇用制度(不景気でもクビを切られることがない)、新卒一括採用制度(卒業したばかりで仕事のスキルのない状態での採用)は、成り立たなくなります。
これらの制度は、日本特有のものであり、海外から見ればかなり奇異です。
(実際に海外での生活がある方ともお話しましたが、たしかにその通りだそうで、話を聞いて日本も海外のような制度が広まっていくように思いました。)
企業が即戦力を求めるようになると、大学の在り方も変わってきます。
学問的なことよりも、仕事に役立つ実践的な力を身に付けるためのジョブ型大学が必要になります。
(自分の友人に、高校を卒業する際に、自分の将来の夢を考え、四年制の大学ではなく、起業することや専門学校へ進むことを考えた友人がいました。
親からの反対を受け、四年制の大学に進学し、仕事を始めてから起業をしましたが、四年制の大学に進んだことにあまりメリットを感じていないようです。
大学に入れば安心という私たちの親世代と、現在、そしてこれからの未来は、就労に対する考え方が少しずつ変化してきていることを感じます。)
企業が求める能力を理解するために、学校と企業とのつながりが大切になってくるわけです。
そうなると、学校で働く教師には、学校外とのつながりをつくることも求められるようになっていきます。
題目の「これからの時代を切り拓く教師とは」に立ち戻って考えれば、子どもや同僚とのつながりだけでなく、地域や学校外、企業などとのつながりをつくっていける教師ということになります。
これまでも、つながりが大事というのは、よく耳にしていましたが、その理由、背景について納得できました。
私自身、どんなことができるか考えてみると、例えば、地域や社会で活躍している人をゲストティーチャーとして招き、小学校という段階を考慮し、職業に直結するような技術的なことよりも、憧れや興味関心、学ぶことの意味につながるような授業を考えていくことなどができそうだなと思いました。
心に火をつける。支える。見守る。
②脱工業化が進むと、
・個性化、個別化が進む。自分に合った学習をする。
・総合化が進む。マネージメント力が必要になる。
・「非同時化」「分散化」が進む。同じ場所に集まって仕事をする必要がなくなる。
・適正規模化、地方分権化が進む。それぞれがもつ裁量が大きくなっていく。
と、社会が変化していくことが予想されます。
では、そんな未来を生きる子どもたちにとって、どんな教師が必要なのかと考えれば、
子どもたちが学びや仕事、人生を自分の力でデザインできるように手助けしていく存在だと思います。
西川先生は、大学のゼミの指導教員のような存在だと仰っていました。
手取り足取りを続けていては、子どもは自立にむかっていきません。
むしろ、自立しないことを学んでしまいます。
未来のことを考え、ゴールや進む方向を示し、子どものやる気を引き出し、横から支えたり、後ろから見守ったりするような教師でありたいと思いました。